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鍼(はり)の効果

鍼(はり)の効果

『うえるかむ』のはり(鍼)

使用しているはり

当院で使用しているはりは、鍼先に丸みがあり痛みが少ない、セイリン社製のJSPタイプです。
1本ごとに滅菌包装された使い捨ての鍼です。
セイリン社は老舗の鍼メーカーで、原材料の調達から製造課程のすべてを日本国内で行っています。
はりで強い痛みが出た場合は、私の修業不足が原因です。クレームをお寄せください。

はり施術の方法

はりは身体全体のバランスを整える本治法の経絡治療(けいらくちりょう)と
患部を中心に行う表治法の局所治療、この二段構えを基本にしています。

1 本治法の経絡治療

症状や体型、手首の脈とお腹の状態などを拝見し、どの経絡が弱っているかを導き出し、その治療穴にはりを行います。主に肘から指先、膝から足先のツボを使用します。
経絡治療は戦前に日本で開発された、日本独自の施術法です。
最大の特徴は刺激量がとても少なくて良いことです。
全身の経絡バランスが整うと、肩こりや腰痛など、主な症状が治りやすくなります。

私は寝る前に、自分に経絡治療を行っています。肺虚証(はいきょしょう)という状態が多く、手首の太淵(たいえん)、足の親指にある太白(たいはく)というツボにはりをします。何度も行っているので、すぐに脈が整い呼吸が楽になります。朝までぐっすり眠れます。
はりが怖い、抵抗があるんだけど興味がある、という方は、全身のあん摩マッサージに経絡治療、という方法がおすすめです。

鍼施術中の写真

2  表治法の局所治療

肩こり、腰痛、膝の痛み、眼精疲労、耳鳴り、頭痛、お腹の不調など、症状に対して行います。
筋肉の状態や神経、経絡の関係をふまえてツボを定めます。
できるだけ弱い刺激で効果が出るように工夫しています。

眼精疲労や噛みしめが原因の顎の痛みなどには、顔用の『世界で一番細いはり』を使用します。

強い坐骨神経痛や椎間板ヘルニア、アスリートの筋肉疲労などには、はりに電極をつないでの『鍼通電療法』も取り入れております。

鍼施術中の手元の写真

(はり)の5大作用

「鍼の効果」に関する研究は世界中で行われていますが、全容はまだ解明されていません。
けれども、その一端は科学的に証明され、次のような効果が医学的にも認められています。

1 循環改善作用
2 鎮痛作用
3 免疫調整作用
4 内蔵反射作用
5 鎮静・リラクゼーション作用

 

  鍼刺激とポリモーダル受容器
皮膚や筋肉、内臓など、身体のあらゆる組織には、刺激のセンサーの役目をする、ポリモーダル受容器が存在しています。
ポリモーダル受容器は、鍼のごく小さな刺激にも敏感に反応し、脳や内臓に信号を送ります。
合図を受けた脳や内臓は、鍼の効果である様々な反応をあらわすのです。

皮膚上の1点に与えたごくごく小さな刺激が、鎮痛作用のある脳内物質を放出させたり、内臓の働きを整えたり、あるいは免疫力を高めたりする引き金になるのです。

経穴(つぼ)とポリモーダル受容器
全身に360個以上存在する経穴(つぼ)の場所は、その大半がポリモーダル受容器の感受性が強い場所と一致しています。
経穴とはつまり、良好な身体反応を引き出しやすいポイントなのです。

 

鍼の適応疾患

WHO(世界保健機構)で定められている鍼の適応症
頚腕症候群  腰痛  関節炎
坐骨神経痛  肋間神経痛  末梢神経系疾患
多発性筋炎  打撲による麻痺
頭痛  偏頭痛  三叉神経痛  顔面神経麻痺  メニエル氏病
白内障  急性結膜炎  近視  中心性網膜炎  急性上顎洞炎
ふつうの風邪  急性鼻炎  急性扁桃炎  急性咽頭炎
歯痛  抜歯後疼痛  歯肉炎
急性気管支炎  気管支喘息  しゃっくり
食道・噴門痙攣  急性・慢性胃炎  胃酸過多症  胃下垂
麻痺性イレウス  急性・慢性十二指腸潰瘍  急性・慢性腸炎
便秘  下痢  急性細菌性下痢  神経性膀胱障害    夜尿症

その他の適応疾患
肩こり  本態性高血圧症  耳鳴り
更年期障害等による不定愁訴症状  自律神経失調症
アトピー性皮膚炎  手足の冷え  月経痛  月経不順